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秋季企画展『陶片の中の花鳥蝶』

秋季企画展『陶片の中の花鳥蝶』では、小さな陶片の中に居る鳥・蝶・花に関する絵文様のある初期伊万里の陶片を中心にご紹介しています。

初期伊万里に描かれている鳥や蝶そして花などの文様は未熟でまだそれと判断出来ない物から、茶道具として焼かれた物の中には目を見張るような絵文様が描かれています。

それは、初期伊万里誕生以来わずか数年から数十年での技術の発達、古唐津からの流れなど陶工の様子から時代背景まで偲ばせます。

矢羽文様の大平鉢陶片を始めとして、青磁に白抜きの鷺、花鳥の小皿、輪線に花の茶碗の陶片を楽しんでいただけたらと思います。※画像は五秒間隔で切り替わります。

秋季企画展『陶片の中の花鳥蝶』展示品解説

初期伊万里の陶片は鳥や蝶、花などが描かれているものがあり、陶片の鑑賞をする時に大いに楽しませてくれます。
中には美術館や書籍にでさえその完器を見ることが出来なような絵を陶片の中に見つけることがあります。

秋季企画展『陶片の中の花鳥蝶』展示品解説
矢羽図大平鉢陶片
完器ならかなりの大きさの大平鉢の陶片で、珍しくて魅力的な陶片です。
裏面には高台が完全に残っており、そのまま皿として用いる事も出来る。百間窯か。
青磁白鷺絵向付陶片
青磁に白抜きで鷺が書かれているが、その鷺の絵が完全な形で残っている。
百間窯での発掘品
蓬莱山中皿陶片
初期伊万里には良く描かれている蓬莱山の陶片ですが、鳥が五羽飛んでいる絵は面白い。
高台は蓬莱山の更に良く見られるシャープな高台。
山水図筒陶片
山水図に鳥が彼方に飛んでいこうとしている。
向付であろうが高台が高く完器なら筒椀としても使えそうなのが楽しい。
蝶絵椀陶片
椀型の向付であろうが蝶が塗りつぶされて描かれているのが初期伊万里らしくて面白い。
花蝶絵小皿陶片
花と蝶の絵がほぼ完全に残っている初期伊万里らしい小皿の陶片。
窯の中で水滴によって開いたと思われる破裂跡が面白い、縁紅が残っているのが嬉しい陶片
花図向付陶片
花の絵が楽しく魅力的な陶片
何の花かは分からないが初期伊万里らしい魅力的な花の絵です。
四方襷文菊花陽刻向付陶片
四方襷の中に陽刻で菊花をあしらった陶片。
四方襷文に菊花の陽刻が面白い。
花絵鎬徳利陶片
鎬の徳利は人気があるが、花の絵もたのしい。
花絵椀陶片
花なのか枝なのは判断し難い楽しい陶片ですが、はやり花だろうと思われる。
想像力で楽しめる陶片です。
菊花絵壷陶片
薄い青磁の壷の菊花の絵文様があり、その肩の張りが楽しめる陶片。
壷の陶片は楽しい。
輪線花絵茶碗陶片
茶碗の陶片で、その高台の高さや輪線、花の絵が楽しい。
伝世する初期伊万里の茶碗はなかなか目にしないが、この茶碗が完器なら相当楽しいと思われる。
半分以上残っており、自立するのが楽しい。

※陶片の名称は当サイト「初期伊万里 陶片美術館」で独自に命名しました。

 
企画展

企画展では、時期毎にテーマを決めた魅力的な陶片をご紹介して行きます。
開催中の企画展:冬季企画展『初期伊万里の鎬(しのぎ)の陶片』

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